海を越え、東京の島でパワーチャージ

【東海汽船】伊豆諸島を運航、非日常を味わえる魅惑の船旅

世界最速の旅客船ジェットフォイル「セブンアイランド」と、夜行が楽しい大型客船「さるびあ丸」

伊豆諸島を運航する東海汽船は、明治22年に渋沢栄一の発案によって設立され、創業130周年以上の歴史を持つ。
明治23年に東京府の要請で伊豆諸島・御蔵島の柘植材を運搬するために航路が開拓されて、伊豆諸島航路の運航が始まった。 現在、東京竹芝桟橋から南へ約120kmの位置にある伊豆大島を玄関口に、利島、新島、式根島、神津島を航行するのが大型客船の「さるびあ丸」と5隻のジェットフォイル「セブンアイランド」。
そして、都心から南へ約180kmの三宅島と御蔵島、八丈島を航行するのは、大型客船の「橘丸」。 黒潮の通る海に囲まれた島々が多い中、最も就航率が高い伊豆大島は、年間を通して観光客が多い。また、「セブンアイランド」だと片道1時間45分で着けるので、日帰りトリップも可能だ。

  1. 東海汽船
  2. 船社の概要とアクセス
  3. 夏の納涼船

日本神話で、大国主命の長子である事代主命が国土を譲り、出雲の国を出て伊豆の国に渡られた時、島々を焼き出して造られたのが伊豆諸島の島々だと記されています。
伊豆諸島は、実際に、火山の噴火によって形成された島々で、東京とは思えないほどのダイナミックな自然景観を見せます。それを「神がなせる技」だとして、島々で暮らす人たちはいにしえから自然に神が宿ると信じてきました。神話に関する神社が多くあり、1000年以上前から大切にされてきた延喜式内社は24社もあります。

伊豆諸島には、黒潮の通る海に囲まれた島々が多く、その中で最も就航率が高い伊豆大島は、年間を通して観光客が多く訪れます。「セブンアイランド」だと、片道1時間45分で着けるので、日帰りトリップも可能。

一方で、夜に竹芝桟橋を「さるびあ丸」で出港し、船内で寝泊まりして、早朝に島々に到着するという船旅もおすすめ。
東京タワーや煌々とネオンに輝く摩天楼を東京湾から眺め、やがて夜の闇に包まれて船内で眠りに着く。朝、目覚めて島に降り立つと、仄暗い空が次第に明るくなって、力強い朝日が出迎えてくれる。一歩踏み出せば、神が棲まう大自然が広がります!
皆さんもきっと、「ああ、旅をしているなあ」と感じるはず。

令和2年に就航した「さるびあ丸」は、船内設備が充実しており、一人旅や家族連れの旅など、乗船者の旅行スタイルやシチュエーションによって様々な客席が選べます。
ツインベッドが置かれた個室の「特等席」は、ホテルと同様の居心地の良さで、室内にシャワーとトイレが備わっています。船内アナウンスの音量や室温も調整できるので、音に敏感だったり、人よりも寒がり・暑がりだったりする場合でも、安心して滞在できるはずです。

飛行機のビジネスクラスのような椅子タイプの「2等椅子席」は、隣席との仕切り用ロールカーテンが設置されているので、他人を気にせずにリラックスできます。
船内はバリアフリーにも対応しており、車椅子ごと入れる客室やエレベーター、多目的トイレなどが設備されています。車椅子が通れる幅で段差のない通路のエリアも。

伊豆大島から都内へ戻る際は、ジェットフォイルの「セブンアイランド」に乗り、大型客船との違いを体感すると面白いです!
離島航路には欠かせない超高速船で、飛行機のような揺れ方をするため、船酔いが心配な人も安心。出港直後に、「テイクオフする(離水する)」というアナウンスがあるのも飛行機のようです。

ジェットフォイルとは、米ボーイング社が航空機技術を水上に適用する目的で開発した全没翼型水中翼旅客船。タービンエンジンを搭載し、水中翼の揚力(ようりょく)で海面から離水(テイクオフ)・浮上して走ります。最高速力45ノット(時速83km)で、3.5mの荒波でも安定して走るため、「海を飛ぶ船」と称されています。

川崎重工業が製造と販売の権利を受け継ぎ、令和2年に就航した「セブンアイランド・結」は国内で25年ぶりの新造船となって話題になりました。
ジェットフォイル造船の技術を後進に伝えるためにも、非常に重要な機会となったそうです。

「さるびあ丸」と「結」の船体カラーリングデザインは、どちらも東京五輪のエンプレムをデザインした野老朝雄さんが手がけました。アイランドブルーと呼ばれる伊豆諸島の海の色を象徴した藍色を使い、島と人・島と本土を「繋ぐ・結ぶ」という意味が込められたデザインになっています。

あらゆる最先端の文物が集結する都心と太古から脈々と続く自然豊かな島々。両極を繋ぐ架け橋となっている船に乗って、だれもが東京という世界の広さ、深さを再発見する旅ができるはず!

(エコモ財団広報誌「ECOMO」/小林希執筆 より記事を抜粋)
※本記事の、テキスト・画像等の無断転載・無断使用を禁じております。

 

夏の思い出に、リピーターも多く参加!

東海汽船の夏の風物詩、納涼船がおすすめです!
竹芝旅客ターミナルでは、浴衣のレンタルやヘアアレンジメントなども予約してお願いすることができます。
約2時間、東京湾をゆっくりとクルーズしながら、船内でお食事したり、屋台(風)でたこ焼きや唐揚げを買ったり。
DJブースが設置される甲板では、楽しく、賑やかな時間が繰り広げられます。
「納涼船に乗らないと夏が始まらない!」というリピーターさんも多いです。
ぜひ、夏の思い出に乗船してみてくださいね。

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